赤ちゃんが泣いたり笑ったり、こちらの顔をずーっと見つめてきたり、沐浴の時にすごく気持ちよさそうにしていたり、見ていて飽きませんよね。
ずーっと泣き続ける赤ちゃんを横に「なぜ泣いているのか」わからず、途方に暮れることもあると思います。
赤ちゃんの喜びや悲しみなどの感情はどのように発達していくのでしょうか?
赤ちゃんの感情の分化
少し古い研究ですがブリッジスの研究(1932)ではこのような順序で感情が分かれていくと言われています
まず生まれたときは「興奮」のみ。
その後「快」「不快」が加わり、3つの感情に増えていきます。
やがて、「不快」には「怒り」「嫌悪」「恐れ」といったジャンルが増えます。
生後半年からちょうど夜泣きが多くなる時期、親のイライラなど実は敏感に感じ取って、「嫌悪」や「恐れ」の気持ちから、余計に泣きが激しくなる、ということに繋がっている可能性もありますね。
1歳くらいになると、「快」のジャンルに「得意」「愛」が増え、より感情が豊かなものになってきます。
ママに褒められたり見てもらえると喜んで、またせっせとハイハイや歩いて動き回ったり、赤ちゃんもいい気分になっているのかもしれません。
最近の研究では、ブリッジズが指摘していたよりも早い生後6~8か月までには基本感情が出そろうと考えられています。
基本的感情とは「喜び」「悲しみ」「嫌悪」「怒り」「恐れ」「驚き」の6つのことです
赤ちゃんの感情の発達を促すには、スキンシップや声かけが有効!
赤ちゃんの感情の発達にとって、信頼感を育むことは大切です。
まず簡単にできるのはスキンシップです。
肌と肌が触れ合うスキンシップを行うと、人間の体の中に「オキシトシン」というホルモンが分泌、このオキシトシンは安らぎを感じる効果があり、赤ちゃんは安心することができます。
また、言葉で表現できない赤ちゃんも、身体や表情などをつかってコミュニケーションを行おうとしています。
その時に大人が反応したり、声をかけてあげることで、赤ちゃんは自分の表現に反応してくれる人がいると信頼感が生まれます。
すると言葉以外の部分でもコミュニケーション能力の発達にも繋がります。
家のことや仕事のことなどもしていると、忙してどうしても毎回丁寧に対応できない、ということもあると思います。
そんな時は声をかけてあげるだけでも有効です。
一旦離れる時は「少し離れるね」と声をかけ、戻ってきたときは「戻ってきたよ」とまた声をかけてあげましょう。
こうしたかかわりの積み重ねで、赤ちゃんは安心して感情を表現することを覚えていくことができるでしょう。
もちろん、身体の発達と同じように、赤ちゃんの感情やコミュニケーションについても個人差は様々です。周りのお子さんと比べるのではなく、その子のペースでの成長を一緒に喜んであげられるといいですね!